[レビュー] Zonotone 7NAC-Granster 5000αの導入・レビュー(外観・CD編)

皆様こんにちは!Nony(  )です.

今回,ご縁がありましてフォロワー様からZonotoneのインターコネクトケーブル,7NAC-Granster 5000αを譲っていただきましたので,レビューしていきたいと思います.

筆者がZonotoneユーザーであることがかなり周知されてきている様子で,大変うれしいことこの上ありません!

7NAC-Granster 5000αについて

7NAC-Granster 5000α(以下,5000α)はZonotoneのインターコネクトケーブルのエントリーシリーズ”Gransterシリーズ”の中で最上位に位置するケーブルで,7Nと付く通り純度7N (99.99999%以上)の純度を持つ線材が使われています.

筆者のケーブルは全て6Nで,グレードもZonotoneの製品の中では高くありませんがこの時点で非常に気に入っており,特に交換したくなるような不満もありませんでしたが,今回フォロワー様からDMで「Zonotoneがお好きとのことで,試してみませんか?」とご連絡いただきましたので,試してみることに.

届いた

届きました.なんと箱に入って.筆者は箱を捨ててしまいました・・・・


6NAC-Granster 2000αとの比較

早速試していく前に,筆者が普段常用している6NAC-Granster 2000α(以下,2000α)と比較していきたいと思います.


まずケーブルの被覆が大きく異なります.2000αはZonotoneブルーの鮮やかなビニール素材の被覆ですが,5000αはその上に糸編組のシースが被せられています.話に寄れば,このシースを編み込む際の編み方やテンション(しばり具合)でも音が変化するとのことです.

個人的にZonotoneといえばアルミや編組のシールドが見える鮮やかなブルーの被覆というイメージがありますが,ミドルクラス以上は全てこの編組シースが施されています.


また,方向性を示すチューブの印字の色が異なります.金色,銀色いずれも映えます.5000αはチューブが両端子に付いていますが,2000αは片方のみです.



あと,わずかながら端子が異なります.
両方ともに金メッキですが,アース側の切込みの数が異なります.
5000αのほうが切り込みの数が多く,差し込みが楽な構造になっています.


音質レビュー

それでは実際に,2000αの音を基準に5000αを使った感想を述べていきたいと思います.
なお,2000αと5000αで長さが異なるので,厳密な比較ではない旨ご了承ください.

今回はRCAケーブルですので,以下の2箇所で比較します.今回はDCD-A110と組み合わせた際のレビューをします.双方で使ってみて効果をより大きく実感した方へ採用します.
  • DENON DCD-A110のライン出力
  • Simaudio MOON 110LP v2のライン出力

DENON DCD-A110

早速,DCD-A110でCDを聴いていきます.

Deadmau5 - Seeya (from while(1 < 2))



とあるオーディオイベントで再生され,その場でAmazonで購入したCDです.Deadmau5の楽曲はいわゆるEDMの中では録音の良いものが多く,長時間聴いていてもしんどくありません.

一聴して気づいたのは,2000αより解像度高く,そして余裕を感じさせるサウンドです.
傾向としてはZonotone特有のマッシブな傾向は保ちつつもより晴れ晴れとしており,人間の体格に例えるとボディビルダーが膨らましすぎた筋肉を引き締めた印象という感覚です.

2000αの方が低域に膨らみのあるサウンドのため,バランスとしては2000αのほうが好きな人もいるかもしれません.

比較的音数の少ないダンスミュージックと共に女性ボーカルが歌う楽曲ですが,声もよく通るようになりより聴きやすいサウンドになりました.シンセで作られた音ではあるもののクラップ音もなかなかに俊敏で爽快です.

Superfly - White Light (from White)



PS3ゲーム「テイルズ オブ ゼスティリア」のテーマソングらしいです(「らしい」と述べているのは,筆者がゲームの知識も経験もゼロだからです).

ボーカルがかき消されるほどにエレキギターなどの楽器が主張するように聴こえる場合があるのですが,分離が明確になりボーカルがより際立つ中で楽器の主張がスポイルすることもありません.

先程のDeadmau5の曲に引き続き,ドラムのスティックを合わせる音の俊敏さに驚きました.

Muse - The 2nd Law (from The 2nd Law)




全く曲調の異なるこの2曲ですが,ちゃんとアピールポイントをわかっているかのごとくその雰囲気を出してきます.

さすがに極端な落差をそっくりそのままというわけにはいきませんが,Zonotoneのケーブルが出す体幹のしっかりしたしなやかな音が曲の雰囲気をちゃんと表現する.今まで迫力に負けて顔を出さなかったZonotoneの懐の深さにただただ驚くばかりです.

特に2曲目の比較的穏やかな楽曲では,音量の小さいベースの細かな変化の明瞭度の向上が顕著です.

BartolomeyBittmann - Norden



バイオリン二重奏ならではの胴鳴りの分離や,弓と弦の摩擦の質感が2000αに比べて際立ちます.

かなりアップテンポにバイオリンやチェロが演奏されますが,より制動が効き追随してくる印象です.しかしゆったりめに演奏するところではその制動による違和感がなく,しっとりとその音色を響かせます.

また,案外ダイナミックレンジが広く,小さな音の微細な表現が困難な曲でもありますが消えることなく俊敏かつ正確に表現してきます.

Avishai Cohen - Seven Seas (from Seven Seas)



全体的に中高域の解像度が上がっている印象です.特にタンバリンを揺らすような音では2000αに濁りを感じてしまうくらいに5000αの解像度の高さが明確に現れました.

スネアドラムをスティックで叩くと同時に手で抑えるような場面がありますが,ここでの音像の明瞭度についても5000αはその実力を遺憾なく発揮しました.

2000αは5000αに比べてバランスが中低域寄りにあり,ウッドベースの胴鳴りやバスドラムの響きの広がり方についてはこちらもなかなかのものです.


CDを聴いた所感

複数枚のCDを聴いてみて,同じGransterシリーズとはいえど両者の傾向には大きな違いがあると感じました.

どちらも一聴して「Zonotone」とわかるサウンドであることは共通していますが,2000αを聴いたあとで5000αを聴くとかなり「垢抜けた」とか「余分なものを削ぎ落とした」印象が出てきます.

とはいえ2000αが極端に音を破綻させているとかそういったことはなく,あくまで7000αと比べて「写実性」よりも「ステージ感」に触っている印象です.そういった点では「好みで選んでもいいかな」と感じました.

と,ここまで褒めちぎっているような文を書きましたが,ここからは少々ネガティブなお話になります.

2000αと5000αの価格差はおよそ3万円程度ありますが,正直な話筆者はこの価格差の価値をCD環境下では感じませんでした.

確かに音は変化しますが,今この環境でこの変化を得るために4万円を払う価値を見いだせるか,正直言って怪しい.

ただこれは5000αに対する不満とかではなく,筆者の環境の影響によるものが大きいと考えています.例えば,置き方とか電源とかがボトルネックになって頭打ちとなる可能性や相性の問題は否定できません.

お恥ずかしい話,現在ようやっと再生機器類が揃った様子で,電源やオーディオラックについては学生時代に導入したものから全く変更していません.したがって,金額ベースで考えればオーディオの土台ともいえる部分が再生機器に見合ったものであるかどうかも見極めていく必要性は感じていました.それがここに来て如実に出た可能性は大いに考慮しなければなりません.

あるいは,ケーブルの作り込みが非常に上手で,本当に価格差ほどの違いが出ないほどに2000αのコストパフォーマンスが高いか.

さらには,DENON DCD-A110との組み合わせでたまたまその違いが出にくかっただけか.

いろいろな可能性はありますが,いずれにせよ2000αも5000αもとても良い音で鳴っているので良しとします.今すぐに判断すべきものでも無いので.

以上,DCD-A110で7NAC-Granster 5000αを聴いた感想でした.

最後は駄文だらけになってしまいましたが,6NAC-Granster 2000α同様に良いケーブルであると思います.Zonotoneならではの迫ってくる感じや生命力を感じる高密度な音は健在です.

次回はレコード環境で聴いて感想を述べると同時に5000αを使用する環境を決定して総評を綴りたいと思います.

最後まで読んでいただき誠にありがとうございました!
次回も乞うご期待です!

それでは.


追記

レコードでのレビューを追加しました.



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