[雑感] SOULNOTE A-0を導入して1年.

皆様こんにちは.Nony(  )です.

時が経つのは早いもので,もう一年が経過します.


そうです.SOULNOTEのプリメインアンプ,A-0を導入して1年が経過しました.

ということで現在の感想を述べていこうかと思います.


とにもかくにも全開

導入当初のレビューで筆者は
「とにもかくにもリニア」
と述べました.


現在では,少し印象に変化が生じていて,

「とにもかくにも全開」

と感じています.

この2つの言葉は似ていると思われる方もいるかと思いますが,私が伝えたい違いとしては

  • リニア・・・楽曲の抑揚や余韻に合わせて表現に変化をもたらす
  • 全開・・・常に出せる限りの音を出し続ける
という違いです.

ボリュームを回したら回しただけしっかりと追従して音量が変化する点など,上記の印象以外は大きく変化していません.

印象の変化の要因

間違いなくこの子たちが自分のSOULNOTEに対する印象を変えました.


SOULNOTE A-0の導入後に導入したMOON 110LP v2や逆木一氏のオーディオルームで聴いたMOON 740P + 860A v2と,Simaudioの機器が「リニア」という印象を塗り替えました.

特にMOON 740P + 860A v2にDynaudioのSapphireを組み合わせたときの,Sapphireの振動板をいとも容易く,そして「容易く鳴らしている」という雰囲気すら微塵も感じさせずに鳴らす姿を見てしまったときは驚きを隠せませんでした.

これ以上言うとMOONの回顧録になるのでこの辺にしておきます.

SOULNOTEとの出会い

筆者のSOULNOTEとの出会いは現在の愛機のスピーカー,SM10です.


ちなみにSOULNOTE SM10は使って2年が経過しています.1年経過したときの雑感はこちら.

SM10を使っていたときとA-0を発売したときでは組織が大きく変わっていたものの,SM10を聴いた途端の情熱的な鳴り方に恋心を奪われた以上,SOULNOTEだろうとFundamentalだろうと関係なく,ルーツの同じブランドをチェックしないわけには行きません.

そして現在の新生SOULNOTEとの出会いは2019年のオーディオセッション in OSAKA.

講演されていたスタッフに直接お伺いし,その場でA-0導入を決めていつものお店(  )に注文するのでした.

開けた瞬間から10W x 2の出力とは思えないようなパワフルで密度があり,それでいてダブつかないスピードのあるサウンドに腰を抜かしました.

実はこのA-0ですが,このA-0導入前に使っていたONKYO A-9050と設定するボリューム位置がほとんど一緒です.ちなみにA-9050の出力は75W x 2です.
ただ,A-9050はもう少しボリュームを上げないと音質的に「美味しい領域」に入りませんでした.それと比較してこのA-0は「美味しい領域」に入るボリューム位置がA-9050のそれより圧倒的に小さい位置にあります.

ここに出力やボリューム方式だけでは語ることのできないオーディオの摩訶不思議があることを改めて実感したのでした.

1年間使ってみて

まず,私はこのA-0に謝らねばなりません.
A-0が「まだまだこんなもんじゃない」と言っている気がしているのです.そしてそれにも関わらず,この一年間ほとんどセッティングに手を加えていません.

置き方に敏感に反応することはメーカーのお墨付きなので,「ラックから出せない」という限られた制約の中でよりA-0がノビノビとその実力を発揮できるようにしていきたいと思っています.

その方策はなんとなく定まってはいるのですが,ここでは内緒にしておきます.

音質ですが,なんとも不思議な感じです.
特に,「SOULNOTEとしての個性があるのに上流との相性が今の所出ていない」点に不思議さを感じています.

上流機器としてTEAC NT-505,Simaudio MOON 110LP v2,DENON DCD-A110と傾向のかなり異なる上流からの出力を受け取っているにも関わらず,どの音源の曲を聴いても破綻がありません.新生SOULNOTEのド直球ストレートサウンドと組み合わさっているにも関わらず,このまとめ方には驚くばかりです.しかもケーブルはほぼ全てZonotone.相当に我が道を行っているはずです.

SM10同様にフォーカスのあった音像をクッキリと描き出すにも関わらず,空間が中央に寄るということなく,適度な広さを持ちます.

適度に広く,濃密でストレートな全開サウンド.これがA-0の特徴だと思います.現在のシステムにおいて壊れて修理できなくなるか,よほど大きな環境の変化が起こるまで手放すことはないでしょう.

SOULNOTEで最もストイックなアンプ

このA-0ですが,個人的にはSOULNOTEで最もストイックなアンプだと思っています.

まず,筐体の構造はA-1と全くと言っていいほど変わりません.つまり,筐体構造やその材料費でコストダウンを図るということをしていません.

また,現代のプリメインアンプでは当然のように付属しているリモコンがありません.そもそもリモコン受光部がなく,全ての操作をフロントパネルで行う必要があります.A-1やA-2にあるようなディスプレイもないため,マイコンが搭載されていません

A-1やA-2も操作時以外はマイコンの動作を停止し,ディスプレイの電源をオフにできるというストイック仕様ではありますが,音質を追求するのであれば無いのがベストなのは言うまでもありません.

また,あえて小出力設計とすることで個体差の少ないトランジスタの選択を可能とし,A-0に採用しています.ここでも,重要視されがちな出力を犠牲にして高音質のために設計しています.

今どきここまで利便性を犠牲にしたプリメインアンプを筆者は他に知りません.
流石に全てのプリメインアンプがこれでは困りますが,世界中に1つや2つくらいはこういったものがあっても良いと思います.

まとめ

筆者の私生活からは切っても切り離すことのできないオーディオですが,経験の浅いうちからこのSOULNOTEという存在を知ることができたこと,そして初めての新品購入がA-0であったことは一生忘れることはありません.

そして,これからも使い続けていく上でA-0とのどんな想い出ができるのか,これからが楽しみです.

SM10のときと同じ言葉ではありますが
「買ってよかった」

これに尽きます.

筆者のデスクトップオーディオではこれ以上のアンプは必要ありません.それだけの説得力がこのアンプにはありました.筆者の最終目標のスピーカーはRM10Zですが,それを導入したとしてもSM10とA-0の組み合わせは手放すことはしません.

「これからもよろしく」と語りかけながら過ごす1年記念日です.

次回記事も乞うご期待です.
それでは.

 


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