[統合型ミュージックサーバーへの誘い] 00. 本特集の趣旨

皆様こんにちは!Nony(  )です!

今回から不定期更新の新シリーズを始めようと思います.

その名も「統合型ミュージックサーバーへの誘(いざな)い」です.

経緯その1

筆者は「ネットワークオーディオ」をしています.

2020年にTEAC NT-505を導入してからというもの,サブスクリプションサービスとの連携を主体としたネットワークオーディオを行ってきました.





そういったストリーミング主体でのネットワークオーディオ・リスニングを続けるうちに,聴くことのできない音楽が見つかったり,ストリーミングサービスのサーバーがダウンしたりしたりという経験がありました.

それらを経験していくうちに,筆者の中でNASに代表されるような「ローカルサーバーの必要性」が高まってきました.

経緯その2

筆者は「Roon」ユーザーです.

現在はラップトップPCにRoonを導入し,それをCoreとしてRoonを利用しています.


これが主体というわけではありませんが,Roonを利用しているときに新たな(しかも好みの)音楽との出会いはその他サービスを利用しているときのそれに比べて遥かに満足度が高く,今後も積極的に利用していきたいと考えています.

この2つの経緯から

経緯その1を実現するだけであれば,DELAやfidataに代表されるようなオーディオ用NASの導入で事足ります.


しかし,この状況で経緯2に記したことを実現したいとなれば,別途PCを準備する必要があります.

正直言ってしまうと・・・・
「面倒くさい.」

NASとRoonサーバーをネットワーク上で接続するとそこでまたトラブルが発生する可能性も増えてしまいますから,できればこれらの機能を一つにまとめてしまいたいところです.

統合型ミュージックサーバーという選択

おそらく筆者と同じ様に考えるオーディオファンが多いのでしょう.
近年はRoonサーバーとストレージを一体化させたオーディオ製品が出てきています.


こういった製品をなんと呼ぶかは非常に悩ましいところです.NASと呼ぶには機能性が高いですし,PCと呼ぶには操作インターフェースが異なりすぎる.

ただこのシリーズを続けるにあたり,これらの製品を指す言葉がないのも個人的に困りますので,当ブログではこれらの製品を「統合型ミュージックサーバー」(Integrated Music Server)とでも呼ぶことにしたいと思います.

NASおよびRoonサーバーを別々に置くことに対し気が引けるという方には,近年こういった統合型ミュージックサーバーが提供する価値は非常に高いものだと思います.

本特集の計画

この特集では
「統合型ミュージックサーバーの構築」

を最終目標にその進捗を不定期に連載していきたいと考えています.

Roon NucleusはRoonサーバーの機能しかない上に,価格の割に利用できるRoonの機能に制限がかかっていたりと少し中途半端感が否めませんし,sMS-1000SQは高価すぎます(しかもNAS機能を提供するソフトウェアはMinimServerのみ).

ということで,筆者は自作またはBTOのファンレスPCをベースにオンリーワンの統合型ミュージックサーバーを構築しようと思います.

筆者が求める機能

筆者は統合型ミュージックサーバーに少なくとも以下の機能を搭載したいと考えています.
  1. Roonサーバー
  2. オーディオ用NAS機能
  3. OpenHome対応ネットワークトランスポート(USB出力)
Roonサーバーを搭載しないのであればDELAやfidataでもいいですし,RoonサーバーだけならRoon Nucleusでもいいですが,この3つを同時に実現しうるものは筆者が把握しているものでSOtM sMS-1000SQ Ehunasuかそれ以外の「汎用OSを搭載したPC」しか思い当たるものがありません.

なお,リッピング機能やバックアップ機能は重要視していません.ともに普段利用するラップトップPCやポータブルSSDなどで代用可能なので.

以下,筆者が求める機能の概要です.

1. Roonサーバー

名前の通り,筆者がRoonを運用するうえでのコアとなる部分です.現状はラップトップにインストールしてRoonを運用していますが,ラップトップの電源をオフにすると運用できないのが若干不便に感じています.

ネットワークプレーヤーのようにPCと向き合うことなくタブレットからすぐに操作できる快適性を獲得できれば御の字です.

2. オーディオ用NAS機能

PC内に音源データ保管用ストレージを搭載し,LAN内でネットワーク共有することでNAS機能を実現させます.

と,難しいことを書いていますがTwonky ServerやMinimServerといったサーバーソフトを導入するということです.


ちなみにこの音源データ保管用ストレージは「Roon Coreからも参照されている」という仕様にします.

サーバーソフトは単一ではなく,複数導入しておいて,ネットワークプレーヤーに合わせて推奨の環境を利用できるようにしておけば用意周到です.

3. OpenHome対応ネットワークトランスポート

既存のネットワークプレーヤーがトラブルに見舞われて機能しなくなった場合のバックアップとして,統合型ミュージックサーバー自体をOpenHomeで操作できるようにしておきます.

このサーバーとUSB-DACを接続しておけばOpenHome対応のネットワークプレーヤーが完成します.

有名なのはTuneBrowserでしょうか.

追記(2021/03/29)

考え直した結果,「OpenHome対応ネットワークトランスポート機能」はいったん見送ることにしました.

理由としては主に2つ
  1. OpenHome対応の再生機能のバックアップが必要になるような不具合にそこまで出会っていないこと
  2. トランスポート機能に限って言えば複数のオーディオメーカーが専用機をリリースしており,統合型ミュージックサーバーに統合させるべき機能として優先度が低いこと
です.

NASにしろRoonサーバーにしろ,オーディオメーカーが出してきている例は少ないと筆者は
感じています(NASは日本メーカーが強くて筆者としては嬉しいのですが).

さらに言えば,NASとRoonサーバーを両立しうるオーディオメーカー初の製品は筆者の記憶ではSOtM sMS-1000SQ Ehunasuのみです.

そういう点で,今筆者がいちオーディオユーザーとして実現すべきは「NASとRoonサーバーの両立」にあると考えました.

したがって,まずは「Roonサーバー」と「オーディオ用NAS機能」に焦点を絞ってこの特集を進めていきたいと思います.

導入前に

導入前に複数のソフトウェアを試していくことからスタートし,環境を構築した統合型ミュージックサーバーを筆者の環境に組み込むところまでをこのシリーズで紹介したいと思います.

なお,基本的にはWindowsとLinuxの両方で動作するソフトウェアを紹介したいと思います(Macは筆者が所有していませんのでごめんなさい).

筆者は統合型ミュージックサーバーをLinuxで構築しようと考えています(その理由はまた後日)が,Linux環境はサーバー本体の導入時に楽しみを取っておくとして最初はWindows環境で紹介していきます.

ということで,「統合型ミュージックサーバーへの誘い」の趣旨について説明しました.

かなり長期間かつ不定期な更新かと思いますが,ネットワークオーディオで筆者と同様の問題に悩んでいる人にとって少しでも参考になれば幸いです.

次回は,NAS機能として最も簡単に構築可能なWindows Media Playerを利用した場合について紹介していきたいと思います.

今回も最後まで読んでいただき誠にありがとうございました!
次回も乞うご期待です.

それでは.

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