[オーディオ雑談] "Ask Paul"の紹介とそこから読み取る海外のオーディオ事情

皆様こんにちは!Nony(  )です!

私のホームタウンは急に寒くなりました。
珍しく暖かい日が続きますが、寒暖差も激しくなりますので皆様お身体にお気をつけてお過ごしください。

今回は雑談です。

Ask Paulとは?

当ブログの読者の中にはご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、"Ask Paul(Paulに聞こう)"という企画があります。

リンク先で察しがつくかと思いますが、「PS Audioの共同創設者の一人であるPaul McGowan氏にオーディオファイルが質問を投稿し、Paul氏がYoutubeのビデオを介して質問に直接答える」という趣旨のコーナーです。

質問・回答共に英語なので全ての内容を把握するというのは筆者にとって困難なのですが、質問の内容がなかなか素朴なもの(「原点回帰」と言うべきでしょうか?)だったり、Paul氏のジョーク交じりの返答がなかなか面白かったりと、個人的に見応えを感じていますのでこの機会に紹介しようと思います。

そもそも・・・

メーカーの人間(しかも技術者のトップ)がオーディオファイルの質問に答えるということ自体、日本ではまずありえない気がします。

オーディオライターや販売側の人間が質問に答えるというのは複数回見ていますが、日本においては技術者が独自にユーザーの質問に答えるというのはなかなかありません(社長=開発者のガレージメーカーを除きます)。

日本において「技術者が答える」というのは、オーディオライターや販売店、オーディオ誌編集者が質問を練りに練って双方に不利益のないように構成していくのだと思いますが、このAsk Paulという企画は「オーディオのメディアを介していない」時点でなかなかに貴重な企画だと思います。

早速

筆者にとって印象深いQ&Aの一つを紹介します。

議題は"Floor standing or bookshelf speakers?"(フロアスタンディングスピーカーか、ブックシェルフスピーカーか)です。

筆者個人としては「不毛な質問」で片付けたくなる(方式よりも気に入ったものを使えばよいのではと個人的に思うため)ところですが、Paul氏はこの「二者択一」の質問に対し自らの考えを必ず述べた上で最後に「この回答があなたがスピーカーを選ぶ際の基準と必ずなるわけではない」旨の発言をしています。

内容としては「エンクロージャーの容積のみが異なると仮定すれば私はフロアスタンディングを選ぶ。なぜなら低域が出やすい分設置場所の制約を受けないから。」という旨の説明です。

これをどう捉えるかはそれこそ「視聴者によりけり」だと思いますが、「現場の技術者が述べるからこその説得力」みたいなものを筆者は感じました。

もう一つ・・・

なかなかにニッチな質問にも答えています。

議題は「PS Audioの所有するInfinity IRS-Vはオリジナルですか?」という内容。


IRS-V、イイですねぇ。一度でいいので筆者も聴いてみたいものです。
IRS-SigmaとかKappaシリーズ(正式名称忘れました・・・)は聴いたことがあるのですが、ラインソースのIRSシリーズは見かけたことすらありません。

オリジナルを維持している方がすごいのですが、どうやらPS AudioリファレンスのIRS-Vはクロスオーバーを変更するなどの改修が入っているようです。

スピーカー関係でいえば、日本で同様の質問に答えると炎上する気もするのですが、"Why Paul doesn't like B&W tweeters"(PaulがB&Wのツイーターを好まない理由)という質問もなかなかに興味深いです。

Paul氏は「B&Wのツイーターが好みではないというわけではなく、リボンツイーターがより音楽的なので相対的にそちらが好みである」と釈明しています。さらに加えて「B&Wは良いスピーカーを作っています」と締めくくりました。

「上手いこと立ち回ったな」という気もしますが、ちゃんとB&WやB&Wユーザーである質問者の尊厳も保つあたり、日本での立ち回り方とはまたちがった面白さを感じます。

Ask Paulから読み取るオーディオファイルの疑問

意外と日本でも海外でも共通点が多いと感じました。

ただ、回答が「型にはまっていない」と言いますか、Paul氏の「どんな質問でもウェルカム!」な雰囲気故に、個人的に驚く回答が出てくる場面も多々あり、ふと気になった質問からは個人的に得られるものも多いです。

先述の通り、日本においては技術者がいちオーディオユーザーの質問に答えるという場面はとても少ないと感じますが、Ask Paulという試みはもしかしたら世界を見渡せばごく普通に行われていることなのかもしれませんね。

すでに寄せられた質問が非常に多く、全てを見ようとするとキリがありませんが、気になる内容には目を通してみると良いかもしれません。

以上、"Ask Paul"というPS Audioの企画の紹介でした。

デジタルオーディオからアナログオーディオ、オーディオファイルのマインドに関する質問など非常に幅広い疑問がオーディオファイルから寄せられていますので、少し「他人に聞きにくいな・・・」という質問もじゃんじゃん質問できますし、それこそすでに質問されているかもしれません。

オーディオでふとした疑問を解決する際に、また日々のオーディオをより楽しむために、この企画の動画が少しでも有用になれば筆者としては幸いです。


今回も最後までお読みいただき誠にありがとうございました!
次回も乞うご期待です!

それでは。
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