[レビュー] Quadraspire QAVM32 レビュー

皆様こんにちは!Nony(  )です!

お待たせしました!導入してから1ヶ月ほど使いましたのでQAVM32のレビューをしたいと思います!

前回購入報告の記事をアップしていますので、まだお読みでない方は合わせてご覧いただけますと嬉しいです!

それでは、レビューしていきましょう!

質感は購入オーディオ機器そのもの

まず組み立ての最中から終始その質感に驚いていました。

棚板や支柱の一つ一つに重量があり材質がギッチリ詰まった密度感を感じることができます。

前回の記事でもお話しましたが特に支柱の密度はただただ驚くばかりで、「本当にアルミ削り出しなのか」とただただ疑問に思います(最初ダイキャストかと思いました)

棚板や支柱の角の部分のバリは一切なく、しっかりと面取りがなされていてなめらかな触り心地です。

Quadraspire特有の棚板の曲線美も一度目に入ればなかなか目が離れません。ついつい見惚れてしまいます。

唯一難点を挙げるとするならば、棚板の木目でしょうか。
塗装の関係もあるのだと思いますが、木目がそのまま棚板の微細な凹凸となって現れています。

この手の高級オーディオラックと聞くと筆者は棚板にラッカー仕上げなど何かしら表面の凹凸をなくす加工がされている印象があるため、筆者と同じようにその印象を持たれている方からしたら少し想像とは異なる印象を受けるかもしれません。

筆者個人的には光沢よりマットな質感を好むのでこの凹凸もノープロブレムです。

音質

さて、肝心の音質なんですが、やはり筆者の考えは間違っていなかったようです。

「オーディオラックはオーディオ機器だ!」

スピーカーのみならずアンプやプレーヤーにオーディオボードやインシュレータを使う実例があるように、オーディオ機器も置き方やその土台で音が変化するというのは多くのオーディオファンにとっては認識済の事実だと思います。

そういったことを踏まえれば、他のオーディオ機器を購入するときと同等の予算をオーディオラック購入の際に検討しても良いのかもしれません。

むしろアンプやCDプレーヤーといった機械とは違い、半導体部品や稼働頻度の多い機構部品が多くありませんから、使用期間の面でも有利かと思います。

で、肝心の音ですが、

まずは棚板や支えがしっかりしたことで付帯音がなくなり、全体的にスッキリとした音調へシフトします。これはボリューム位置にも影響するくらい顕著なもので、SOULNOTE A-0の有段階のボリュームを1段階上げてもうるさく感じなくなりました。

ただここで誤解の無いように付け加えると、決して「音痩せした」というわけではなく、音楽を楽しむうえで必要不可欠な成分は削がれていません。これを実現できているというのは非常に興味深いです。

また、ラックの変更によってオーディオ機器の周辺を覆う構造物が極力排除されたためか、出音の一つ一つに対し圧迫感や窮屈感といったものがなくなり、スピーカーの前方に展開される空間がより自然になりました。「スピーカーから音が直接耳に届く」感覚が軽減され、より自然な再生音になったと感じます。

もともと筆者の所有するスピーカー、SM10Zが同軸型故か空間表現よりも定位のフォーカスに定評のあるスピーカーですので、バチッとピントのズレない音像が好みのオーディオファンには少し物足りなく感じるかもしれませんが、定位が飽和するというわけでも無いので筆者としてはこの変化もアリかな、と感じています。


特にKRAFTWERKのようなパン振りや中央定位など、複数のエフェクトのかかった音が同時に出てくるような音源を聴くと最高です。


次はもう少し他の再生機器との組み合わせに焦点をしぼってレビューしていきたいと思います。

DENON DCD-A110

「ディスクプレーヤーこそしっかりした土台を必要とする。」

筆者がQAVM32に載せたDCD-A110で音楽を聴いた時に出てきた一言です。

まず、ディスクの回転音が非常に静かになります。
筆者はデスクトップオーディオというその環境からか、リスニングポイントとCDプレーヤーの位置が近くなりがちです。

QAVM32導入前の時点でも再生中は全く回転音が気になることはありませんでしたが、再生開始時や停止時のモーター音が聴こえることがありました。
それがQAVM32に変更すると再生開始や停止の音が気にならなくなり、更には再生中の静寂さも増したように感じます。

おそらく回転中の僅かな振動も以前のラックだと響いていたのかもしれません。

再生中のスピーカーからの出音については先述の通り窮屈さがなくなり、スピーカー前方に展開される音場がより広くなりました。
以前よりも聴いてて圧迫感がなく、聴いてて非常に心地よいです。

「CD再生の音質もついにここまで来たか」と思いました。私の知る限りではコレまでのCD再生の中で最も「レコードに近い」という印象があります。ハイスピードで解像度高く鮮烈なのに決して窮屈さを感じさせないあの音です。

今まで聴いていたDCD-A110の音は何だったのかと少し後悔するほどでした。

TEAC NT-505

ネットワークプレーヤーというのは基本的にスピンドルレスでそれ自体が振動を発するものではありませんが、やはり土台が変わると出音も変化します。

これがオーディオの「不思議」というか「楽しみ」というか「沼」というかなんというか・・・・・

傾向としてはTEAC特有のクリアでストレートな傾向をうまく活かす方向で、明瞭度を向上させつつもポップさがプラスされます。

もともと持っていた印象ではありますが、今回QAVM32を導入したことによってかなり無難な方向へ変化したと感じます。

微細な音の描写や音楽の持つ空気感と言う点ではどうしてもDCD-A110に分がありますが、DCD-A110は少し出音に特有の雰囲気というか、好みの分かれそうな印象を受けます。

NT-505にはそれがありません。そしてTEACらしい真面目さを保ちつつも若々しさがプラスされました。真面目でありつつも聴き手を楽しませてくれます。つまり、モテないはずがない。



それぞれのプレーヤーを聴いてみて

QAVM32がシステムにトータルで与える影響ですが、

「音質への悪影響を抑えつつも、ユーザーにはその変化をこれ見よがしに感じさせない」

と感じました。

筆者の周辺のオーディオユーザーの間では「オーディオの音質は、以下にネガティブポイントを潰していくかで決まる」という意見交換が高頻度でなされます。

オーディオラックもオーディオ機器本体が発する振動や、その振動の他の機器への影響を抑えるという観点で見れば、インシュレーターと同様に「オーディオにおけるネガティブポイントを極力排除するもの」と捉えることができます。

そしてこのQuadraspire QAVM32はそのネガティブポイントを排除するように作用しつつも、その作用を相対的に「ポジティブポイントが増した」ように感じさせてくれると思います。

音楽性や聴いてて心地の良い音の瑞々しさを損なうことなく、しっかりと抑えるべきポイントは抑える、計算しつくされたオーディオラックであると感じました。

若干気になるところも

現時点で2点ほどあります

1. 支柱が緩む

支柱の締付け具合の加減がなかなかに難しいです。最初の組み立てでは1週間ほどでガタガタに緩んでしまい、2回目の現在でも時々本体からキシミ音がして固定が緩んでいる実感があります。

2回目の締め付けではそこそこ体重をかけて締めてはみましたが、それでも軋み音がしていますから時間経過と共に徐々に緩んでいくのはある程度許容しないといけないかもしれません。

2. 使用機器の差異が如実に現れる

これは筆者の環境ゆえの悩みなのですが、上流機器の傾向の違いが今回のQAVM32の導入によって如実にわかってきました。

DCD-A110もNT-505もトータルとして再生品質は向上しているのですが、現時点のセッティングではどうしてもDCD-A110に分があります。

そもそもこれら2つにはおよそ倍の価格差がありますので単純に比較すべきでは無いとは思いますが、なかなか悩ましいところです。

複数の再生機器をお持ちの方は新たな悩みのタネが出てくるリスクも承知のうえで購入したほうが良いのかもしれません。

筆者も頑張ってお金を貯めようと思います。

以上、Quadraspire QAVM32のレビューでした!

最後に少々お悩み的なことを書きましたが、「比較した場合」の話であって、各再生環境・トータルともに再生品質は向上したと感じていますので今回の導入は筆者としては大満足です。

何より、オーディオラックとしてしっかりと物量を投入しているにも関わらず見た目からは重厚感を感じさせないデザインが筆者としては最大のお気に入りポイントです!

スパイク導入など、まだまだ伸びしろのある製品ですので末永く愛用していけたらと思います。

今回も最後までお読みいただき誠にありがとうございました!
次回も乞うご期待です!

それでは。

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