[雑感] あなたはMQAに何を望むか
皆様こんにちは!Nony( Follow @Nony________ )です。
久々に雑感を書く気がします。
ちなみに前回の雑感は・・・・・なんと1年前でした!w
宣言どおりオーディオYoutuberにはなっていません。褒めてください。w
先日こんな話で話題になりました。
筆者の周辺でもだいぶ盛り上がりましたし、筆者自身思うところがあったのでちょっと書いてみたいと思います。
前提として
筆者自身、MQAを聴くことができる立場にあります。
筆者が使用しているネットワークプレーヤー、TEACのNT-505はMQAフルデコーダーを搭載していますし、MQA-CDも複数枚持っています。
これから書くことはそんな筆者の偏見によるものとなることご承知おきください。
また、ここでは非圧縮と可逆圧縮による音質に差異はないものとして書きます。(そもそもそこを気にする人は興味の無い話題でしょうから。)
あとMQAはハイレゾか否かの論争も時折見かけますが、ここではとりあえずMQA公式の宣伝に則りハイレゾということにしておきます。
(JEITAもJASも音源データについてはノータッチのはずなのでコレを語りだすとキリがないです。)
また、MQAについては以前にも一度だけ雑感を書いたこともありますので、合わせて見ていただけると嬉しいです。
今回のMQA破産について
様々な反応を見た筆者の感想を単刀直入に書きますと
「慌てている人は何を慌てているんだ」
「まさかMQAに全てを委ねていたのか?」
コレに尽きます。ユーザーである我々は受け入れてできるだけのことをするしかありません。
MQAにハイレゾ再生の全てを委ねていた方へ
いないとは思いますが、いたとしたら、さすがに危険な行動だと言わざるを得ません。
だって営利企業一社独占のライセンスですよ?
この企業が消えたら何もかも失ってしまうことは容易に想像がつくはずです。
そして現実として会社としてのMQAはその危機に直面しています。
買い手が現れなければ精算しかありません。
悪いことは言いませんから、MQA以外のハイレゾ再生の環境も構築しておくべきです。
(特に音源の準備という側面において。)
(特に音源の準備という側面において。)
慌てることはない
個人的に今回の一件で慌てることは何もないと筆者は考えています。
以下に理由を示します。
デコーダがなくても再生は可能
正直これが無ければMQAはもっと悲惨なことになっていたと思います。
幸いにしてMQA対応機器を持っていなくてもファイルそのものは再生可能です。
ハイレゾ再生にこだわらなければこれまで購入してきた音源が無駄になることはありません。
ストレージだって安くなっている
半導体をいちから作れるメーカー(Crucial, Western Digital等)のSSDが実勢価格1TB1万円未満で購入できるこの時代です。
MQAに「容量の小ささ」を求める人もいるかも知れませんが、容量の削減のためにわざわざ制約の多いフォーマットを購入するくらいであればそこそこ大きな容量のストレージを用意してFLAC等の(原理からして)ロスレスな音源で可能な限り多くの楽曲が入るよう努力するほうが賢明かと思います。
ストリーミングでも(MQA以外で)ハイレゾ再生可能
Apple Music等の一部サービスでは、MQAを使用しなくてもストリーミングでロスレスのハイレゾ音源を再生可能になっています。
つまり携帯電話の通信ネットワークや光ケーブルによるインターネットが主流となっているこんにちにおいては技術的にストリーミングサービスでハイレゾ音源を再生することが可能ということです。
e-onkyo x Qobuzによるストリーミングサービスのサービスインも2023年度中に予定されていますから、「ストリーミングでハイレゾが聴けなくなる」ということもまず考えにくいです。
また、TIDALは今後のTIDAL HiFi Plus契約者に向けてFLACによるハイレゾ音源のストリーミング配信を予定しているとのことです。
これら3つのことから慌てる理由はありません。
あなたはMQAに何を望むか
さて、「慌てる必要が無い」ということをわかったうえで本題に入りましょう。
あなたはMQAに何を望みますか?
そして一言付け加えます。
音質以外で。
筆者には音質以外でMQAに望むものが何も出てきませんでした。
容量は1TBのSSDでまだまだ足りていますし、出先のハイレゾ再生にはポータブルのDAPを使用していますし、「ディスクでハイレゾを聴く」ことはもともと考えていませんでしたし、そもそもMQA-CDをデコードできる環境が筆者にはありませんでした。
筆者が唯一MQAを聴くときは「Roon Radioで流れてきた音楽のフォーマットがMQAだったとき」程度なもので、「オーディオライフを送るうえでMQAが無くても困らない」というのが正直なところです。
これはあくまで私の予想ですが、MQAが重宝していた人の中での「MQAを選ぶ理由」と言うのは、少なくとも日本では「音質」か「MQA-CDを対応プレーヤーで再生するとハイレゾ再生される」のどちらかではないかと思います。
音質が最も良かったとしても
では「音質」を含めても選ぶ可能性はなかったか?
・・・・筆者にとってはたとえ音質が良かったとしてもMQAを積極的に導入する理由にはなりませんでした。
その理由は2つです。
1つ目は「音質がフォーマットを選ぶ最大の理由たり得ない」ということ。
これについては以前にも似た内容の雑感を上げていますが、
これは音源を選ぶ際にも当てはまります。
MQAというフォーマットは「そのフォーマットを最大限活かす環境を構築する」という観点においては大変不便極まりないフォーマットだと考えています。
その理由は「オーディオ機器に搭載する必要があるMQAデコーダー/レンダラーが有料かつブラックボックス」だからです。
先にも言った通り、MQAは「一つの営利企業による独占ライセンス」ですから、このエンコーダーやデコーダー関係の利用にはライセンス費用が発生します。
それらは音源やオーディオ機器の製品価格に間違いなく転嫁されますし、ユーザーはオーディオ機器の買い替え等で負担が発生します。
これほど不便なデジタルデータの音源フォーマットはありません。
2つ目は上記の内容にも絡んできますが、「得られる恩恵に対しリスクが大きすぎる」ということです。
(会社としての)MQAがいきなり「MQAフォーマットに関する一切の業務をやめます」と言ったら?
(会社としての)MQAがなくなったら?(←今まさにこの危機です。)
これまでのFLACやWAV等の通常のフォーマットから脱却して音質や容量のためだけにMQAを導入するなんて、私には怖すぎてできません。
念のために書いておきますが筆者のネットワークプレーヤーであるNT-505はMQA対応だから選んだわけではなく、MQAデコーダーはあくまで「選んだ機種についてきたもの」に過ぎません。
これが現在の筆者のMQA破産およびMQA再生環境に導入に対する現在の雑感です。
ここでもう一度問います。
あなたはMQAに何を望みますか?
どうしてもMQA以外の音質を受け付けないのであればそれも良いと思います。
ただ、「営利企業一社独占のライセンス」ということは忘れるべきではないと思います。
これで痛い目に遭う方が一人でも減ることを祈ります(いるかどうかはさておき。)
以上、久々の雑感でした。
久々だからかなんか文章が変というか、筆者が伝えたいことをちゃんと書けているかが怪しいのですが、少しでも感じていただけることがあればコレ幸いです。
今回も最後までお読みいただき誠にありがとうございました!
次回も乞うご期待です!
それでは。
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