皆様こんにちは!Nony ( )です。
掲題の通り、2024年6月にAstell&KernのA&norma SR35を導入いたしました!
3ヶ月ほど使って音もこなれてきたので、導入の経緯やレビューを記していきたいと思います。
導入の経緯
筆者は学生時代からThe BitのOpus #1sを使い続けていたわけですが、バッテリーがヘタってしまったり、中古で購入して5年が経過していたり、バッテリー膨張を繰り返していたりといろいろ不安要素が募っているのも事実でした。
そしてOpus #1sの製造メーカーは既に廃業しており、バッテリー交換も代理店では受付終了しているとのことで、思い切ってDAPの置き換えを決意したのでした。
SR35に決めた理由
さて、DAPの新調を決めてからeイヤホンでいろいろ聴いてみるわけですが、最初の難関が
・・・どのDAPもデカい^^;
もう「ポケットに入るDAP」というのが希少種になっています。
コレにはいろいろと理由があると思いますが、
- ストリーミングサービスでロスレスが聴けるようになり、スマートフォン+小型DACでの音質が大きく向上した
- 1に伴い、楽曲再生用のDAPはよりニッチな市場となった
- 2に伴い小型さよりも音質に設計が求められ、相対的に大型化した
というところではないでしょうか。
とはいえ筆者は外出中にスマートフォンの電波でストリーミングサービスを利用したりしませんし、楽曲を聴くのにスマートフォンを使用していてはスマートフォンのバッテリーの消耗を早めてしまうので、「少々荷物が増えてでも専用のミュージックプレーヤーで音楽を聴きたい」というのが本音です。
そして色々聴いていくわけですが、
「ポップノイズが大きい」「熱い」「microSDカードの楽曲再生が途切れる」「microSDカードの楽曲がデータベース構築されない」など、クセの強いDAPだらけのなかで個人的に最も完成度が高いのがSR35一択でした。
正直ポータブルのDAPに10万円以上のお金を出すというのが非日常過ぎて、会計のときは手が震えましたが
購入したのでした。
開封していく
では開封していきましょう。
ラップは反射してしまうのであらかじめ剥がしました。
もちろん純正のPUレザーケースも合わせて購入しました。
有名メーカーとはいえ合成皮革製のケースで1万円近い価格というのはなかなか勇気がいります。
箱を開けました。
「ついに自分もAstell&Kernを手にしたのか・・・・」と、このときも開梱する手が震えていました。
本体は後にして・・・
保証書類も一旦取り外して・・・・
この中には何が入っているのでしょうか・・・・・
充電・データ転送用ケーブル(両端ともUSB type-C)でした。
昨今はスマートフォンも外部ストレージもあらゆるものがUSB type-Cケーブルで充電・データ転送できるようになって利便性が上がりました。
NonyはUSB 3.1 Gen1(5Gbps)転送およびUSB PD 60W対応のケーブルを別途所有していますので、そちらを常用したいと思います。
ちなみにですが、SR35の取扱説明書では「付属のケーブルを使用して充電・データ転送を行ってください」と記載があります。転送速度もUSB 2.0相当と思われます。神経質な方は純正ケーブルを使用したほうが良いでしょう。
(せっかく端子形状が統一されつつあるんだから代表的なケーブルでの動作確認をしてほしいと思うのは筆者だけですかね・・・・?)
ユーザーガイド、保証書類と画面保護シートです。
画面保護シートが2ペア(全面x2・背面x2)ついてくるのは嬉しいですね。
ケースを装着してスイッチオン!
やっぱりこのサイズは正義です!
いざ、レビュー
いざ、レビューしていきたいと思います。
操作性
まずは操作感についてですが、小型故の画面のタップ位置が少々シビアです。
ただ、筆者のように小さい手でも片手で操作できる恩恵は大きく、OS自体のレスポンスも軽快であるため、タップミスした場合もすぐに戻ることができます。
「Androidベース」とのことですが、使用するアプリを絞った設計であること、発売後一定期間が経過していること等もあり購入後3ヶ月の現在でもバグやそれに相当する怪しい動作は見つかっていません。
opus #1sも同じAndroidベースですが、あちらは「高速スクロール時にスクロールバーが跳ね返ることがある」「突如としてmicroSDカードのデータが飛ぶ(確認するものの不良セクタはなし)」といったバグがあり、この時点で作り込みの違いを感じました。
SR35のボリュームノブは非常に軽いながらも心地よいクリック感があります。片手で持っていながらも指一本で回るのでボリュームの調整で両手が塞がることもなく、また画面消灯時のボリューム操作をストップできるので誤爆の心配もありません。
本体左側に電源ボタンや再生/一時停止、早送り、巻き戻しボタンが並んでいますが、その感覚がやや狭く、このボタンでの操作ミスはそこそこの頻度で発生しています。基本的には画面を点灯して操作したほうが確実と思います。
音質
音質ですが、一聴して驚くのは「圧倒的な静寂」です。
本機を購入する際に価格関係なく(3万~60万円)多くのDAPを試聴しましたが、背景の静けさで言えばこのSR35がピカイチかと思います。
試聴は筆者の愛機であるAudio-technica ATH-CK100ProとULTRASONE Signature Masterで行いましたが、ATH-CK100Proのようなカナル型イヤホンだと「ローゲインの状態でボリューム値1でもちゃんと音楽の全体像を把握できる」くらいには背景が静かです。
さて、SR35を含むA&normaの歴代DAPには「声DAP」という通称があります。
確かにボーカルの表現は少々面白く、周囲の楽器よりも一際耳元で歌っている印象が強いです。声に伸びのあるボーカル(宇多田ヒカルやMatthew Bellamyなど)でこの印象はより際立ちます。
かといってボーカルの音像を目立たせるような音作りにはなっていないのが特徴で、「パ行(破裂音)」や「サ行(歯擦音)」が明瞭に出てくるわけではないので、耳に不快な感じは一切ありません。個人的にはこの点を絶妙な設計に感じました。
反面、楽器一音一音にキレが求められるEDMなどは若干輪郭に丸みを感じます。人によっては「もっとキレが欲しい」と感じるかもしれませんが、個人的には「聴き疲れが軽減される」という意味でも許容範囲内です。
帯域バランスはボーカル帯域に少し盛り上がりを感じますが「フラット」の範疇ではないでしょうか。前述の「背景の静寂さ」も相まって外出時の使用でも重低音や高域が騒音にかき消されません。
試聴する前はその小型さ故「ヘッドホンはツラいかな?」と感じていましたが、筆者愛用のULTRASONE Signature Masterでも音量不足や駆動力不足は全く感じません。
「数百Ωのインピーダンス」や「80dB台の感度」みたいな極端なものでない限りは多くのヘッドホンもドライブできるようで、試聴前の懸念は杞憂でした。
更に、このULTRASONEのヘッドホンとの組み合わせの相性がとても良く感じました。ULTRASONEのヘッドホンは共通して「音の輪郭が鋭い」「音が硬い」といった評価をされがちという印象が筆者にはありますが、SR35独特の「若干の輪郭の丸み」がULTRASONE独特の硬さ・鋭さを緩和してくれて程よいシャープネスにしてくれています。
総じて「声DAP」の評価に相違はないと筆者も感じています。ボーカルものの楽曲を多く聴く方はもちろんですが、「曲に相性がある」というわけでもありませんので、少しでもAstell&KernのDAPに興味のある方は聴いてみていただければと思います。
以上、A&norma SR35のレビューでした。
Opus #1sを使っていた人間として改めて言いたいのは
この大きさのDAPが残ってて良かった・・・
です。またバッテリー交換が受付終了するまで使い倒したいと思います。
また、学生時代から今まで筆者のお出かけタイムを楽しくしてくれたOpus #1sへの感謝とともにこのレビューを締めくくりたいと思います。
今回も最後までお読みいただき誠にありがとうございました!
次回も乞うご期待です!
それでは。
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