皆様こんにちは!Nony( )です!
さて、LUMIN T3Xを導入してからはや半年が経つわけですが、ある程度使い方や設定に慣れてきたので、このタイミングでレビューしたいと思います。
前回の導入報告をまだお読みでない方は事前にご覧いただけると幸いです。
では、いきましょー。
設定
さて、前回の購入報告でも少し言及した通り、LUMINの製品群は主電源とリセットボタン以外にボタン類が一切ありません。
つまり、「機器本体の設定を含む全ての操作をスマートフォンやタブレット等の純正アプリで行う」ということになります。
この設計ですが、個人的には「自信の現れ」だと思っていて、「トラブルなく純正アプリと機器本体が確実に接続されて、自分の操作したいときにいつでも操作できる」ことが担保されないとこんな設計できません。どことはいいません(というか複数ある)が、「アプリが本体を認識するときとしないときがある」とかもってのほかです。
で、設定はLUMIN Appの歯車のアイコンから「プレーヤーのオプション」を選ぶと設定項目一覧が出てきます。
ここで各種ストリーミングサービスとの連携をON/OFFしたり、
フロントパネルのやイーサネット端子のLEDの輝度、ボリューム可変/固定を設定したり、
出力先を切り替えたりリサンプリングの設定を変更したり、ほとんどの設定をここで行います。
基本的に全ての操作は即座に適用され、機器本体の再起動なども確認されません。
筆者は写真に示す通りの設定(ディスプレイオフ、イーサネット端子LEDオフ、出力レベル固定、リサンプリングなし、アナログ出力)で使っています。
曲を聴いてみる
ということで、いくつかお気に入りの曲を聴いてみることにします。
GoGo Penguin - Control Shift
GoGo Penguinが最も疾走感に富んだ曲を出していた時代から1曲聴いてみました。
ベースの量感こそ多くはありませんが、ピアノ・ドラム・ベースの各楽器の質感がくっきりと分かれます。ベースのゴリゴリ感なんかは近年のハイエンドオーディオのそれですね。全体的にやや明るめには感じるものの音の一つ一つは至って有機的で、素っ気なさやつまらなさとは無縁です。
TESTSET - El Hop
ゴリゴリに電子楽器が使われる曲ですが、圧迫感を感じることなく聴いていられます。多くの鳥のさえずりや、ボーカルと同時にエフェクトがコテコテの子ども(?)の声がひっそりと入っていたりするんですが、それらが電子楽器にマスクされることなくでてきます。
ちょっとツラいのは音量の大きさですかね。アナログ出力レベルを「通常」にすると筆者の環境では楽曲によってはアンプのボリュームを絞らないと音量が大きいです。
アナログ出力レベル「低」でおそらく-6dBほど音量が下がりますので、プリメインアンプと組み合わせる場合はこのほうが良いかもしれません。特にこのあと紹介するようなEDMなどはこの傾向が強いです。
大間々昂 - The Witches from Earth
「機動戦士ガンダム 水星の魔女 Original Soundtrack (Incomplete Edition)」よりThe Witches from Earthを聴いてみました。
このアルバムですが、サウンドトラックとしては音数が非常に多く編成もオーケストラ基調なので今でも聴く機会の多いアルバムです。
タイムリミットが迫りくるかのようなストップウォッチらしきクリック音が大編成の楽曲の中で忙しなく鳴り続けるんですが、この音が非常にリアリティを伴っており、曲全体の疾走感・焦りに拍車をかけてきます。少しばかり耳がくすぐったくも感じます。
Speaker Honey - Shoyu
主体となるシンセの音が非常に低い帯域で鳴り続けるという楽曲です。T3Xの傾向というか筆者のシステム的に「空気全体を揺らすような感じ」や「身体を震えさせるような印象」こそありませんが、シンセ音はちゃんと分離し、定位と広さを伴って出してくれます。
筆者がこれまで使ってたNT-505もこのあたりの分離はなかなかのものがあったと思いますが、特に広さについてはT3Xを聴いてしまうとどうしても手狭に感じてはしまいます。
あと、上でも少し書きましたがT3Xだとアナログ出力レベル「通常」ではこの手の楽曲だと音量が大きいです。オーディオ界隈で言うところの「録音が良い」楽曲であれば「通常」で良いと思いますが、ひょっとしたらアナログ出力レベル「低」で常時運用するようなユーザーも出てくるのではないでしょうか。
ちなみに曲名ですが「醤油」ではなく「Show you」です。念の為。
Eivør - Trøllabundin
非常に空間の広い曲です。
常に太鼓を叩きながら歌う曲なのですが、太鼓の音はそこそこ深く沈み込みつつも全体的には横方向・奥行方向の表現に重点が置かれていて、身体の中まで響くような沈み込みまではありません。
ただ、ここについてはスピーカーの振動板の大きさやお部屋など、外的要因による影響が大きい部分でもあるので、環境を突き詰めればそれなりに出てくるものと思います。
総評
とまぁ、いろいろ聴いたうえでの総評ですが、標準の音量が少々大きめな点を除けば概ね好印象です。
描写としてはピラミッドバランスというよりもやや明るめな方向で、輪郭はクッキリハッキリ描きつつも
「冷たくない」
「端的でない」
「つまらなくない」
「モニター的でない」
と四拍子が揃っており、満足度は高いです。
NT-505と比較すると音の「密度感」や「濃さ」についてはやや薄味な傾向になりますが、その代わりに音の広がりについては2スケール、3スケールほど広くサウンドステージが表現され、全体的に聴き疲れしにくいサウンドに仕上がっていると思います。
使い始めた時点で電源ケーブルやインターコネクトケーブルにZonotoneを使うという、半ばドーピング状態ではありますがまだまだ伸びしろは大きそうなイメージです。
長い時間をかけて筆者の求める理想に近づけていければと思います。
以上、LUMIN T3Xのレビューでした。
今回はRCA出力のアンバランスで聴きましたが、もちろんXLRのバランス出力やS/PDIF出力以外に
と、シンプルで薄い筐体から想像される以上に入出力端子が豊富で、環境の変化に応じて柔軟に対応できる拡張性も魅力だと思います。
LUMINのネットワークプレーヤーのミドルクラスがリニア電源となり、フラッグシップモデルのX1との差は一層縮まったように感じます。
さすがにX1はその価格や構造から非常にスパルタンで、筆者が使いこなせる感じは皆無ですが、このT3Xは末永く愛用していければと思います。
問題はLUMIN製品が何年で寿命を迎えるかですね。そのあたりも確かめていければと思います。
最後に、T3Xはディスプレイをオフにすると再生中だろうがそうでなかろうがディスプレイは消灯したままです。
また、オートスタンバイ機能を動作させていても、LUMIN Appとの接続は確立されたままなのでユーザーはこの状態でスタンバイからの復帰の操作を行う必要がありません。選曲したら自動でスタンバイから復帰して再生が開始されます。
やはり最初からネットワークプレーヤーとして設計されたモデルは違うな、とつくづく感じます。
今回も最後までお読みいただき誠にありがとうございました!
次回も乞うご期待です!
それでは。
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