[購入報告] Simaudio MOON 110LP v2を導入・レビュー!

皆様お久しぶりです.Nony(  )です.

なかなか更新できずすみません.
HE400iの音質もある程度わかってきましたのでレビューをご期待ください.

今回はSimaudioのフォノイコライザー,MOON 110LP v2を導入したのでその報告です.


Simaudioとは

ご存知でない方も多いかと思いますのでここで少しご紹介します.

Simaudio(シムオーディオ)はカナダのケベック州に籍を置く高級オーディオ機器メーカーです.日本ではDynaudio Japanが輸入代理店となっています.

SIMAUDIO / DYNAUDIO JAPAN |

All products 洗練された製品から伝わる音楽の精神、情緒 "あなただけの作品をつくりあげよう" あなたの音楽的志向、習慣、ライブラリはあなたの指紋のようにオリジナルなはずで、だからこそ我々MOONは、様々な "音" にたいして緻密なカスタマイズを行っています。 すでにお使いのオーディオシステムをより良くしたい ...

MOON(ムーン)というブランド名でオーディオ機器を製造しています.全ての製品が本社に併設された工場で生産(つまり,全製品がMade in Canada)されており,多くの製品において受注生産となっています.

さらにMOONのオーディオ機器の中に2つのラインがあり,ハイエンドのEvolutionシリーズ,ミドルエンドのNeo(ニーオ)シリーズに分かれています.

私も2019年に初めてメーカーの存在を知りました.


Simaudioとの出会い

私のSimaudioとの出会いは2019年の10月に大阪で行われた「オーディオセッション in 大阪」でした.


LUMIN,SOtMなどのネットワークオーディオ機器に組みわさせていたのがMOONのプリメインアンプ,600i v2(ラック最下段)でした.

ちなみに,ラックの下から2番目はフォノイコライザー,610LPです.


第一印象

上記の試聴会で初めてMOON製品を聴いた印象は

シルキー.

シルクの如く耳当たりのなめらかなサウンド.よく「粒立ち」といった言葉を耳にする方も多いかと思いますが,粒状感は一切感じず.

かといってシルク生地に覆われたような解像度の落ちた感覚を受けるかといえばそんなことは一切なく,クリアさは破綻していません.

「何なんだこの感覚は...!」

スピードもしっかりありますし,両立し難い要素を併せ持っていると感じました.

試聴会で聴いたシステムは初めてのメーカーばかりでしたが,プリメインアンプという比較的耳に近いコンポーネントにMOON製品が用いられていることを考えればほぼ間違いないと感じました.

なぜフォノイコライザーというジャンルにしたのか

そして私はMOONのフォノイコライザーを購入することにしたのでした.

SOULNOTE A-0を購入したときに「フォノイコライザーが無いんだよなぁ・・・」と書いたのはこの記事の伏線だったわけです.

予算でドンピシャだったMM/MC対応フォノイコライザーがこの110LP v2だったわけです.

ちなみにこの上のクラスに310LPがありますが,30万円を超えます.

そしたらなんと・・・


4ヶ月待った

注文から納品まで4ヶ月待ちました.

どうやら私がこの製品(MOON 110LP v2)の日本国内導入第一号とのことで,これまでの発注実績がなかったこともあり,紆余曲折あったらしいです.

自分は「待ちます!」と言いながらも何回か状況確認しました.
(納品に関わった多くの皆様方,大変ご迷惑をおかけしました・・・・)

MOON製品を導入予定の方,基本的にMOON製品は受注生産ですので気長に待ちましょう.w


そして届いた

届くまでの間はONKYO A-9050のフォノイコライザーを使っていました.(A-9050のラインアウト機能,何気に便利です.)


かなりシンプルな箱です.



誇らしげに"Made in Canada"の文字が.そうです.MOON製品は全てカナダ製です.フランス語が書かれている点でもわかりやすいですね.

ちなみに,MOONの社屋があるケベック州はフランスからの移民が多く移り住んだ地域であるため,公用語がフランス語となっています.



箱を開けると説明書です.反対側から読むとフランス語の説明書になります.



本体とACアダプターの入っているスペースです.


取り出しました.


ACアダプター.ケーブルに布が巻かれています.本体にはSimaudioの文字が.
ひょっとして専用設計でしょうか?

2021/04/17 追記:
このACアダプター,スイッチングタイプではなくトランス式でした.


ペン型の何か.これが何かは後々わかります.


いよいよ本体です.フロントパネルは前面にヘアライン,曲線部分に梨地と異なる仕上げが施されています.


裏面です.入出力とグラウンド,あと電源端子です.24VとDC入力にしては高圧ですね.
個人的には,大体のDC入力のオーディオ機器の入力電圧は5~12Vという印象があります.

RCA端子は金メッキが施されています.GNDは反時計方向に回しすぎると留め具が外れてしまいます.紛失に注意しないといけません.

ちなみに310LP以上の上級機種はXLRのバランス入出力ができます.


そして底面です.これがこの110LP v2の特徴と言っても良いでしょう.入力インピーダンスとイコライザの曲線,ゲインをディップスイッチで左右別に調整できます.(デフォルトは一般的なMMカートリッジに合わせてあります.)

つまり・・・


「ペン型の何か」はこのディップスイッチを操作する道具ということです.

ちなみにこのフォノイコライザー,MM/MCに対応していますが明確に切り替えるスイッチはありません.ゲインで調整するということです.

多くのフォノイコライザーはMMで40dB,MCで60dBに設定されていると思いますが,その間の細かな値にもできます.

この機能は例えば,一般的なMCカートリッジよりも出力は大きいが,MMカートリッジより出力の小さい「高出力タイプMCカートリッジ」を使うときなどに活きそうですね.

イコライジングするカーブは「RIAA」と「IEC」の2種類から選べますが,取扱説明書には「IECはRIAAのカーブに組み合わせて超低周波をカットするよう制定された規格」と書かれていたので,「RIAAのみ」か「RIAA+サブソニックフィルター」の切り替えと考えておくのが妥当と思われます.



設置しました.ちなみにレコードプレーヤーから110LP v2までをつなぐフォノケーブルにZonotone 6NTW-6060 Meisterを,110LP v2からプリメインアンプまでつなぐインターコネクトケーブルに同じくZonotoneの6NAC-Granster 2000αを使っています.

この110LP v2ですが主電源がありません.基本的には電源をつけっぱなしで運用することを想定していると思います.

ただし,底面の設定を変更する場合はかならずACアダプターを外してからするようにしてください.


いざ,レビュー

やっぱり
シルキー.

大阪で初めてMOONに出会ったときの印象をひっくり返すことなくそのまま体現してくれています.

シルキーでありながらもギターやコントラバスなどの低域のしっかり出る弦楽器の胴鳴りの奥深さやビートルズなどの複数人で歌う音楽の声の分離,実体感はより明晰に描き出してくれます.

なのに耳につくような音が一切しません.すんなり耳に入ってくる.

小中学生の時,音楽の授業で音楽の先生から「頭のてっぺんから声を飛ばすように」とよく言われたものですが,それを体現しているかのごとく朗々快々と音楽を奏でます.

Shure M44G,SPEC+ AP-CS1,Ortofon 2M Blueと私が持つ全てのカートリッジと組み合わせましたが,カートリッジの特徴もちゃんと出してくれます.

でも個人的にはここまで自然なら自然な奏で方をするカートリッジと組み合わせたいとも感じました.DENONのDL-103とか.

まだMCカートリッジを持っていないので110LP v2を導入したからにはMCカートリッジもぜひ導入したいと思います.


ということでMOON 110LP v2の導入ならびにファーストインプレッションでした.

個人的に初めての単体フォノイコライザーかつ日本国内初導入ということもあり,これからが非常に楽しみな一台です.

特に電源がDC入力ということもあり,ACアダプターをよりグレードの高いものに変えてあげると大きく変化しそうな予感がしています.

じっくり時間をかけて共に時間を過ごしていこうと思います.

ということで,MOONのフォノイコライザー,110LP v2の導入報告でした.

最後まで読んでいただき,誠にありがとうございました!

次回も乞うご期待ください!




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