[レビュー] DENON DNP-800NEをひとしきり聴いたのでTEAC NT-505と比較する

皆様こんにちは,Nony(  )です.

DNP-800NEをお借りし,ストリーマー/ネットワークプレーヤーとして一通り使いましたので,NT-505に戻すのに合わせて音質・その他使用感を比較したいと思います.





NT-505について

筆者所有のネットワークプレーヤーです.詳細なレビューは以下を御覧ください.







DNP-800NEについて

HEOSに興味がわき,試聴機をお借りしました.詳細なレビューは以下を御覧ください.


比較方法

かなり価格差の大きな比較になりますが,本体以外はなるべく同じとなるように比較します.

  • 出力:RCA
  • 電源ケーブル:本体付属品
  • Ethernetケーブル:DELA C1AE
  • 置き方:ラックの最下段にそのまま置く


本体の質感

DNP-800NE

本体の大きさの割にかなり軽く感じる.中身はそこまで詰まっていないと思う.重量バランスは悪くない.天板や底面のパネルの厚みが1~2mm程度と全体的にパネルが薄く作られており,剛性感は最低限といった感じ.さすがに凹凸をつけて入るが底面にネジが飛び出ている部分があり,下手な持ち方をしたら怪我をしそう.

NT-505

DNP-800NEとは打って変わって大きさの割にかなり重みを感じる.
さすがにくり抜いたり内側が空洞だったりするとは思うが,外側から見てパネルにはちゃんとして厚みを感じる.サイドパネルも曲がりそうな雰囲気すら感じない.鋭利な突起もなし.ただ大きさが中途半端なのも否めない.


起動速度

DNP-800NEの圧勝.

NT-505はネットワークプレーヤの機能の立ち上げで数十秒かかります.また,電源の立ち上げはコントロールアプリではできず,本体付属のリモコンでスタンバイ解除の必要があります.その点DNP-800NEはSpotify Connectでデバイスを選ぶと自動で起動しますし,HEOSアプリでもスタンバイ・起動できますし,立ち上げ後すぐに再生できます.

正直言って,せっかくのネットワークプレーヤーなので,ここまで含めてコントロールアプリでできてしまうのがベストだと思います.

ちなみにLUMINもNT-505と同じような仕様なんですかね・・・?


レスポンス

どちらもSpotify Connectストリーマー,USBストレージプレーヤーとしては不満ないレスポンスです.ただ,USBストレージプレーヤーにおいて,NT-505(LUMIN App)のアルバムアートワークの読み込み速度がDNP-800NE(HEOS)のそれと比べて一枚上手です.

ただ,どちらにおいてもアートワークの読み込み時にレスポンスが悪くなるといったこともないので,実用上は全く問題ありません.



音質

ここが最も肝心かなと思います.

DNP-800NE

広がりと色彩感に重きを置いた音傾向に感じます.とにかく何を聴いてもNT-505に比べてスピーカーを一回り大きくしたような空間表現です.ただし,NT-505に比べると前後方向は表現に乏しく,左右方向にだだっ広いような感覚もあり,ユーザーや機器との組み合わせによっては平面的に感じるかもしれません.色彩感については濃淡の表現よりも微妙な色の違いを描き分ける感じで,濃淡の表現は得意ではないと感じます.

特にアコースティックな楽器との相性がよく,ギターやバイオリンなどの木の持つ響きの表現力に長けていると感じます.

音が濃くない分,分離感も感じることができるので,今まで聴いていた音楽を改めて聞き直してもハッとする部分がありました.濃淡の表現に長けたプレーヤーは意外とこうも行かなかったりします.


NT-505

立体感と濃淡表現がDNP-800NEに比べると優れています.左右方向の広がりはDNP-800NEに譲りますが,極端に狭いわけでもなく,適度な左右の広がりに加えて前後方向の表現もありますので小型のスピーカーでも立体感を感じることができます.

ドラムなどの立ち上がりの速さがクッキリとしており,沈み込みもあります.ダンピングファクターが必要な大きいスピーカーでも音像が明確になるような音作りだと感じました.

楽器との相性は中庸で,アコースティック楽器はもちろんのこと,電子楽器でもその表現が薄まることはありません.

エコーなどの残響においては淡くなっていくごとに濃い部分に隠れてしまうように感じます.DNP-800NEはここがかなり長く続きます.


音質の総評

もうここまで性格が異なると好みの問題だと思います.

DNP-800NEは現在の日本の住宅環境を考慮した音質で,日本において人気なDALIなどの小型スピーカーと合わせても十分に空間的な音楽再生を楽しむことができると思います.

それに対しNT-505は小型スピーカーから大型スピーカーまで,アンプ含めてトータルでユーザーの組み合わせによって大きな変化が楽しめる機種だと思います.

S/N比などは一聴してさすがにNT-505に軍配があがりますが,この価格差でその比較も酷ですし,純粋に音質の傾向で比較したつもりです.


感想

日本を代表する2つの音響機器メーカーそれぞれの性格のギャップに終始楽しむことのできた比較でした.

DNP-800NEをお借りした当初はその広がりと音数の多さに「あれ?DNP-800NE買っておくべきだったか?」と揺らいだこともありましたが,改めてNT-505を聴くとこっちも捨てがたいです.

それほどにDNP-800NEは価格を考えれば驚異の表現力を持っていると思います.

TEACはESOTERIC含めLUMIN App搭載のネットワークプレーヤーを複数機種出しており,音質,機能性ともに安定している印象です.それに対しDENONはHEOS搭載単体ネットワークプレーヤーはDNP-800NEが初めてなので「まだまだこれから!」という印象でしょうか.双方の今後に期待です.

機会があればぜひ聴き比べてみてください.

以上,NonyによるDNP-800NEとNT-505の比較でした!
次回記事は未定ですが,乞うご期待ください!

ではではノシ

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